コロンビア、米国への麻薬関連容疑者の引き渡し拒否へ
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【6月27日 AFP】南米コロンビアのエドゥアルド・モンテアレグレ新法相は26日、AFPに対し、既に緊張している米国との関係がたとえ悪化するとしても、麻薬関連犯罪の容疑者の一部について、米国への引き渡しを「停止する」と述べた。
モンテアレグレ氏は、左派政権の優先事項は、反体制派の指導者(多くはコカイン取引に深く関与している)を投獄するのではなく、交渉のテーブルに着かせることだと説明。
「異なる方法で同じ目標を達成すること」「つまり犯罪組織を解体し、麻薬密売を終わらせることだ」と述べた。
コロンビアは、米国が麻薬密売の容疑で指名手配している少なくとも2人の著名なゲリラ指導者の引き渡しに難色を示している。
両国は通常緊密な関係を築いてきたが、ゲリラ出身の左派グスタボ・ペトロ大統領とドナルド・トランプ米大統領の公の場での口論により、決裂した。
米政府では、ペトロ氏の「完全平和」政策の下で麻薬組織がより自由に活動できるようになったことへの不満が高まっている。
既にコロンビア南部と東部の大部分を支配する武装勢力が近年支配地を拡大したことで、コカインの生産量が急増し、数多くの治安危機が起きている。
国連によると、コロンビアにおけるコカインの生産量、押収量、消費量は2023年、過去最多を記録した。(c)AFP