【6月27日 AFP】ドナルド・トランプ米政権は26日、米軍によるイラン核施設攻撃の報道をめぐり、メディアへの攻撃を開始した。政権は軍事作戦について、完全な成功だったと主張しており、それに疑念を抱かせる国防総省傘下の国防情報局(DIA)の初期評価を報道したジャーナリストを激しく非難した形だ。

先週末、米軍のB2爆撃機がイランの核施設2か所に大型の特殊貫通弾(バンカーバスター)GBU57を投下、誘導ミサイル潜水艦が巡航ミサイル「トマホーク巡航ミサイル」で3か所目の核施設を攻撃した。

ピート・ヘグセス国防長官は国防総省での会見でイスラエルとイランの「12日間戦争」に言及し、「トランプ氏が戦争を終結させる条件を整え、イランの核能力を完全に破壊し、壊滅させた」と述べた。

トランプ氏自身も、今回の攻撃を「目覚ましい軍事的成功」と呼び、核施設を「完全に破壊した」と繰り返し主張している。

しかし、米メディアは今週、今回の攻撃はイランの核開発計画を数か月後退させたにすぎないとするDIAの初期評価を報道した。ヘグセス氏らはこの報道を厳しく批判した。

ヘグセス氏は「CNN、MSNBC、ニューヨーク・タイムズなど、あらゆるフェイクニュースが初期評価を称賛する報道をしている」と主張。

「(初期評価が)漏えいしたのは、何者かが事態を混乱させ、この歴史的な攻撃が成功しなかったように見せかけようとしたためだ」と続けた。

トランプ氏自身も初期評価の報道を非難し、担当したジャーナリストらを解雇するよう呼び掛けている。26日には、初期評価の漏えいは民主党のしわざだと非難し、彼らは刑事訴追されるべきだと訴えた。(c)AFP