【6月23日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス事務総長は22日、イランの核施設に対する米国の攻撃を受け、中東地域が「さらなる破壊と報復の連鎖」に陥ることを強く警告し、これは「危険な転換点」だと非難した。

グテレス氏は国連安全保障理事会の緊急会合で「私はこれまでも一貫して、中東におけるあらゆる軍事的エスカレーションを非難してきた」「この地域の人々はもう一度、破壊の連鎖に耐えることはできない。しかし、われわれは今、報復に次ぐ報復という泥沼に足を踏み入れつつある」と述べた。

国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長も、紛争の「さらなる拡大の可能性」に懸念を示し、関係各国に自制を求めた。

ビデオリンクを通じて安保理に出席したグロッシ氏は「われわれには、対話と外交に立ち返る機会の窓がまだ残されている。この窓が閉ざされてしまえば、暴力と破壊は想像を絶する水準に達し、現在の核不拡散体制が崩壊する恐れがある」と警告。

イラン中部フォルドゥにある核施設に目に見えるクレーターがあることに言及し、「米国が地中貫通型兵器を使用したことを示している」と指摘した。ただし、フォルドゥの地下部分における損傷については、誰も評価を行うことができていないと述べた。

映像はUNTVより提供。(c)AFP