【6月23日 AFP】フランスの警察は22日、前日の年次野外音楽イベントで計145人が注射器で刺されたとの通報を受け、容疑者12人を拘束したと発表した。

フランスではこの前日、全国規模で毎年実施されている「フェット・ド・ラ・ミュージック」が開かれた。当局は、パリでの参加者数について「前例のない規模」だったとしている。

イベントの開催前には、ソーシャルメディア上で女性を標的にするよう呼びかける投稿が複数確認されていた。

内務省によると、注射針で刺されたとの報告は全国で145件に上った。パリ警察は、首都では13件が報告されたと明らかにしている。

これらの事件でGHBなどの「デートレイプドラッグ」が使用されたかどうかは分かっていない。こうした薬物は、被害者を混乱させたり意識を失わせたりして、性的暴行を加えやすくする目的で使われることがある。

内務省は、「被害者の一部は病院で毒物検査を受けている」としている。

パリでは、15歳の少女と18歳の男性を含む3人が、別々の事件で注射針で刺されたと報告しており、検察当局によると、3人はいずれも体調不良を訴えているという。事件をめぐって捜査が始まっている。

内務省によると、フランス全土で12人の容疑者が拘束された。このうち、南西部アングレームで拘束された4人については、約50人を標的に犯行に及んだ疑いがあるという。(c)AFP