イスラエルによる攻撃は米国との外交への裏切り イラン外相
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【6月21日 AFP】イランのアッバス・アラグチ外相は20日、同国に対するイスラエルの攻撃は米国との外交努力への「裏切り」だと非難し、イランは同国の核開発計画について米国と「有望な合意」をまとめる予定だったと述べた。
アラグチ外相は、欧州諸国の外相との緊急会合を前にスイス・ジュネーブの国連人権理事会で「外交努力を続けているさなかに攻撃された」として、イスラエルの攻撃を「言語道断の侵略行為だ」と非難した。
6月15日にオマーンでアラグチ氏と米国のスティーブ・ウィットコフ中東担当特使の会談が行われる予定だったが、イスラエルが13日に攻撃を開始しことで、中止となった。
アラグチ氏は、「イランの平和的な核開発計画をめぐり捏造(ねつぞう)された問題を、平和的に解決するための非常に有望な合意をまとめるため、6月15日に米国側と会談する予定だった」と説明。
「これは外交への裏切りであり、国際法の基盤に対する前例のない打撃だ」と非難した。
イスラエルは13日、イランの核兵器取得を阻止するためと称して攻撃を開始した。イランは核兵器の保有を否定している。
アラグチ氏は、イスラエルによる攻撃を「イラン国民に押し付けられた不当な戦争」と呼び、「数百人」の命が奪われたと述べた。
核施設への攻撃による放射線漏れのリスクを指摘し、「核施設への攻撃は重大な戦争犯罪だ」と述べ、「イランは、皆さん一人ひとりが正義と法の支配を支持することを当然期待している」と付け加えた。(c)AFP