【6月21日 AFP】イラン、イラク、レバノンの首都で20日、毎週行われる金曜礼拝の後、イスラエルによるイラン攻撃に抗議する大規模デモが行われた。参加者は、イスラエルと、同国の主要な支援国である米国を非難するシュプレヒコールを上げた。

イラン国営テレビの映像には、同国首都テヘランでのデモ参加者が、先日の攻撃で死亡したイラン軍司令官らの写真を掲げ、イラン国旗や、同国が支援するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの旗を振る姿が捉えられている。

イランの最高指導者アリ・ハメネイ師について言及し、「私は指導者のために命をささげる」と書かれた横断幕も見られた。

番組のニュースキャスターは、「イラン国民の連帯と抵抗が示された金曜日だ」と述べた。

国営テレビによると、抗議活動はイラン北西部タブリーズや南部シーラーズなど、国内の他の都市でも行われた。

イラクでは、首都バグダッドやその他の都市で、イスラム教シーア派指導者で影響力を持つムクタダ・サドル師の支持者が抗議集会を開いたと、AFP特派員が伝えた。

バグダッドにあるサドル師の拠点サドルシティー地区では、デモ参加者が「イスラエルにノー! 米国にノー!」と声を上げた。

クーファでは、イスラエルと米国の国旗に火を付ける参加者も見られた。

イラクはイランの重要な同盟国で、米国の戦略的パートナーでもある。

レバノンでは、イランが支援するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの支持者が首都ベイルート南郊にある同組織の拠点でデモを行った。老若男女がイランとレバノンの国旗やヒズボラの旗を掲げ、ハメネイ師の写真を手にした人々もいた。

ヒズボラは昨年のイスラエルとの対立で大きな打撃を受け、イラン側で軍事介入する意向は表明していない。

イエメンでは、首都サヌアをはじめとする地域で親イラン武装組織フーシ派が主催した抗議活動に数万人が集まったと、同組織の公式メディアが報じている。(c)AFP