【6月20日 AFP】ロシアの侵攻を受けるウクライナの前線で死亡した元俳優ユーリ・フェリペンコさん(32)の葬儀が19日、首都キーウで行われ、数百人が集まった。

フェリペンコさんは2024年4月の入隊前、数々の舞台作品やテレビ番組に出演。同国の犯罪ドラマ「ザ・カラー・オブ・パッション」では主役を務めた。

入隊から1年余りのフェリペンコさんが先週亡くなったことは、ウクライナの芸術コミュニティーに新たな打撃を与えた。

俳優のアンナ・コシュマルさんは「あんなにも明るく才能ある人が奪われた」とインスタグラムに投稿。

テレビ司会者マーシャ・イェフロシニナ氏は、「若いウクライナ俳優による新時代の到来を感じさせてくれたユーリ」さんの死は「恐ろしく痛ましい」と記した。

告別式はフェリペンコさんが定期的に出演していたポディル劇場で行われた。妻のカテリーナさんは夫の「素晴らしい人生」を称え、泣き崩れた。

ラジオ・リバティが公開した動画でカテリーナさんは「この死について、ロシア以外に誰も責めるつもりはない。ここにいるすべての人にお願いしたい。自分の中にあるロシア的なものをすべて殺してほしい」と語った。

ロシアによる侵攻開始以来、ウクライナの俳優、アーティスト、作家たちが戦闘や都市部への攻撃で命を落としている。(c)AFP