【6月20日 AFP】スペイン・バルセロナを象徴する聖堂サグラダ・ファミリアの設計者、アントニ・ガウディによるモダニズム建築の傑作「カサ・バトリョ」が修復を終え、19日に一般公開された。

ユネスコ世界遺産に指定されているこの邸宅は、1906年に完成したが、その後の改修や所有者の変遷、さらに1936~39年のスペイン内戦という激動の時期を経て、深刻な損傷を受けていた。

だが、建築家、歴史家、職人からなるチームは、1年以上を費やし、裏側のファサードおよび中庭を蘇らせた。

明るいモザイク装飾は修復され、黒ずんでしまったバルコニーの曲線状の手すりを本来のクリーム色に戻った。

工事を統括した建築士のシャビエル・ビリャヌエバ氏はAFPに対し、「現代の技術によって、1906年当時の姿に最も近づけることができた」と語った。

カサ・バトリョによれば、修復事業には350万ユーロ(約5億8500万円)の費用がかかったという。

カサ・バトリョは、20世紀初頭のバルセロナでブルジョワ階級や裕福な実業家たちが集った流行の地区に位置し、2005年にユネスコ世界遺産に登録されて以来、昨年は190万人の来場者を迎えるなど、世界的観光都市バルセロナにおける屈指の人気スポットとなっている。(c)AFP