西晋時代の「晋高句驪帰義侯」金印、1700年の時を経て故郷に
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【6月20日 Xinhua News】中国西晋時代に朝廷が少数民族の高句麗に授けた金印が、1700年以上の流転を経て、かつて高句麗が都城を置いた吉林省集安市に戻った。
中国競売大手、中国嘉徳国際拍売(チャイナガーディアン)の2025年香港春季オークションに出品され、1079万7千香港ドル(1香港ドル=約19円)で落札した篤志家が集安博物館に寄贈した。「晋高句驪帰義侯」馬鈕金印と呼ばれ、印文と印鈕(いんちゅう=つまみ部分)が一体鋳造されており、印面は2・4×2・3センチ、全体の高さ2・8センチ、つまみ部分を除く印台側の高さ0・6センチ、重さ約88グラムとなる。印文の「晋高句驪帰義侯」は整然かつ明瞭で「高句驪」は「高句麗」を指し、西晋が高句麗に授けた官印であることが分かる。
今回寄贈された金印は、これまでに発見された高句麗の朝貢や冊封に関わる六つの璽印(じいん)と比べて格式が高く、これらの璽印とともに、西晋時代に高句麗が中原王朝の有効な管轄下にあったことを裏付ける体系的な証拠となっている。金印は少数民族と中原王朝の交流を示す貴重な実物証拠であり、東北辺境史の研究をさらに進める重要な資料でもある。(c)Xinhua News/AFPBB News