■一般市民は調査の対象外

最近行われた1回目の調査では、調査対象者のほぼ全員に当たる37万1203人が、台湾の法律で禁止されている中国の身分証明書を所持していないことを宣誓する旨を示した文書に署名した。

台湾の対中政策を担う最高機関である大陸委員会によると、2人が中国の身分証明書を所持していることを認めた。75人は中国の居住許可証を所持していたが、これらは破棄されたという。

現在2回目の調査が行われているが、台湾政府は一般市民を対象とすることはないとしている。

昨年、ユーチューブ動画で台湾人が中国の身分証明書を所持している事例が数万件報告されたのを受け、懸念が高まっていた。

台湾治安当局の高官は、中国が台湾出身者に発行する身分証明書の数が最近増加しているが、中国政府の協力なしにその数を推定したり、違反者を追跡したりすることは「困難」だと説明。

中国の狙いは、「台湾国民を自国の法的枠組みの下で中国国民として定義すること」だという。

中央研究院の法学者、蘇彥圖氏は、台湾で中国の身分証明書を保有している人物を突き止めるための政府の「調査権限」には限界があると指摘。

調査対象となった台湾人が自発的に情報を開示しない場合、「政府にできることはあまりない」と述べた。

ジェームズタウン財団のピーター・マティス理事長はAFPに対し、素性調査はそれでも「潜在的に有益」であり、特に調査対象となった人物が将来、書類について虚偽の申告をしたことが判明した場合にはなおさらだと語った。

台湾はまた、中国人配偶者とその中国生まれの子ども約1万人対し、中国の戸籍を放棄したことの証明を求めている。これは台湾法で数十年前から義務付けられているものだ。

これらの通知は政府の強引さを批判する声を呼んだが、王議員は、中国からの「新移民」の一部は中国政府のためにスパイ活動を行い、台湾の選挙に干渉しているため、より厳格な執行が必要だと強調した。  (c)AFP