ナイジェリアの学則「ノーブラ禁止」、試験前に触って確認で物議
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【6月19日 AFP】ナイジェリアの大学で試験開始前に女性職員が女子学生の胸を触り、ブラジャーを着けているかどうかを確認する動画が、インターネット上で物議を醸している。
南西部オグン州にあるオラビシ・オナバンジョ大学(OOU)は学則で、女子学生に試験中のブラジャー着用を義務付けている。試験前に女性職員が女子学生がブラジャーを着用しているかどうかを確認している動画は、数十万回閲覧された。
今月勃発(ぼっぱつ)したネット上での議論では、この校則を時代遅れで性差別的、性的暴行に等しいと非難する声が上がっている。
あるユーザーはX(旧ツイッター)に「これはハラスメントだ。ブラジャーを着けない理由は人それぞれだ」と指摘。
別のユーザーは「これは人権侵害だ。大学を訴えろ!!!」と投稿した。
一方で、女性がブラジャーを着けずに公共の場に出るのは「不適切」だとして、学則に基づく身体検査を擁護する声もある。
OOUの学生自治会長、ムイズ・オラトゥンジ氏は、Xでこの慣行を擁護。
「『ノーブラ入構禁止』はOOUにとって新しい学則ではない」「OOUは、礼儀を重んじ、気を散らすことのない環境を維持することを目的とした服装規定(ドレスコード)を推進しており、学生には控えめで大学の価値観に沿った服装を奨励している」と述べた。
また、大学は女子学生に対し、「異性を不必要に欲情させるような、みだらな服装を避ける」よう呼び掛けてきたと付け加えた。
だが、学生自治会は大学事務局と協議を開始し、「学生と職員間の敬意と尊厳のある交流に焦点を当て、みだらな服装に対処するための代替アプローチを検討する」という。
現時点で、大学側はこの騒動について公式コメントを発表していない。
ナイジェリアのほとんどの大学は、程度の差はあれ服装規定を課している。例えば、女子学生のミニスカート、男子学生のドレッドヘアやイヤリングは禁止されていることが多い。
ナイジェリアは人口の53.5%をイスラム教徒、約44%をキリスト教徒が占めており、特に農村部では社会的態度に関しては昔から保守的な国となっている。(c)AFP