トルコ大統領、イランを擁護 イスラエル外相は反論「分をわきまえろ」
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【6月19日 AFP】トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領はイスラエルとイランの交戦6日目の18日、イスラエルによる空爆に直面するイランには「正当な」自衛権があると述べた。
エルドアン氏は、「イランがイスラエルの暴虐と国家テロから自国を守ることは、極めて自然で、正当かつ合法的な権利だ」と述べた。
イスラエルとイランの軍事衝突は13日未明、イスラエルが大規模な空爆を開始したことで始まった。これに対しイランは、極超音速ミサイルなどのミサイルや無人機で反撃している。
エルドアン氏は「これらの攻撃は、イラン核協議が行われているさなかに計画された」「核兵器を保有し、いかなる国際ルールも認めないイスラエルは、交渉の終了とその結果を待たずにテロ行為を実行した」と主張した。
イランによれば、イスラエルによるイランの核施設と軍事施設を標的とした攻撃で、少なくとも224人が死亡した。一方、イスラエル首相府によると、イランによるイスラエルへの攻撃で少なくとも24人が死亡、数百人が負傷した。
エルドアン氏は「われわれはイスラエルによるイランへのテロ攻撃を注視している。わが国のすべての機関は、これらの攻撃がトルコに及ぼし得る影響について、厳戒態勢を取っている」と述べた。
さらに、「われわれはあらゆるシナリオに備えている」「われわれを試そうとするべきではない。わが国はこの地域(中東)において、他国の領土を奪う意図は全くない」と付け加えた。
これに対し、イスラエルのギドン・サール外相は鋭く反論。シリアと、南北に分裂したキプロス島の北部にトルコ軍が駐留している点を指摘した。トルコはキプロス北部を実効支配している。
サール氏はX(旧ツイッター)で、「帝国主義的な野心を隠さずシリア北部に侵攻し、キプロス北部を不法占拠している人物が、道徳と国際法の名の下に発言するとは、皮肉にもほどがある」と投稿。
「もう少し分をわきまえるといいだろう」と付け加えた。(c)AFP