【6月19日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は18日、イスラエルによるイラン攻撃に参加するかどうかを検討中だと述べ、イランはホワイトハウスでの協議を求めてきているが、手遅れかもしれないと主張した。

トランプ氏が軍事行動を命じるかどうかをめぐり世界中に臆測が広がる中、同氏は国家安全保障チームと2日間で2度目のシチュエーションルームでの会合を開くと付け加えた。

トランプ氏はホワイトハウスで新たな旗竿2本を公開した際、「そうするかもしれないし、しないかもしれない。つまり、私が何をするのか誰にも分からないということだ」「これだけは言える。イランは多くの問題を抱えており、交渉を望んでいる」と記者団に語った。

さらに、イランの運命を決める上で、「来週が非常に重要な週になるだろう」と付け加えた。

これに先立ちイランの最高指導者アリ・ハメネイ師は、トランプ氏による無条件降伏の要求を拒否し、米国が介入すれば「取り返しのつかない損害」を被ることになると警告した。

だが、支持基盤の孤立主義派からさらなる対外戦争に参加することを反対されているトランプ氏はその後、イスラエルによるイラン攻撃に参加するかどうかについてはまだ決断を下していないと述べた。

トランプ氏は大統領執務室で記者団に対し、「何をすべきか考えはあるが、最終決定はしていない」「状況は変化するので、最終決定は期限の1秒前に下したい。特に戦争においては」と語った。

トランプ氏は、新しい旗竿の設置式に1時間以上を費やしており、大統領就任以来最も重要なものの一つになるであろう決定を急いでいるようには見えなかった。

トランプ氏はまた、イラン指導部に対しても矛盾したメッセージを発した。

ハメネイ師を「格好の標的」と発言した翌日、トランプ氏は大統領執務室でAFPに対し、イラン最高指導者の交代は「起こり得る」と述べた。

トランプ氏はイランに対し我慢の限界に近づいていることを示唆し、降伏の呼び掛けを繰り返した。「もうたくさんだということだ。いいか? もううんざりだ。もう諦める。もう無理だ。われわれが核に関連するものすべてを爆破する」と述べた。

だが同時に、イランが米国の同盟国イスラエルとの紛争を終結させるため、核開発計画に関する合意を取り付けようとしているとも述べた。

「彼ら(イラン)はホワイトハウスに来たがっている。受け入れるかもしれない」と述べるとともに、「話し合うには遅過ぎる…今と1週間前の間には、大きな違いがある」と付け加えた。

これに対しイランは、トランプ氏の主張を否定。イラン国連代表部はX(旧ツイッター)に「イランのいかなる当局者も、ホワイトハウスの門前でひれ伏すよう求められたことはない」と投稿した。(c)AFP