【6月18日 AFP】イスラエルによるイラン国営放送局への攻撃後、人差し指を立てながらカメラに挑戦的な視線を送った同局キャスターのサハル・エマミ氏は、国内で象徴的な存在となった。

16日の放送でエマミ氏は、背後で数発の爆発音が聞こえる中、「ご覧いただいているのは、シオニスト政権によるイラン・イスラム共和国とイランの放送局に対する明白な攻撃だ」と述べた。

「スタジオで見えるこのほこりは」とエマミ氏は指を立てて話し始めたが、また別の爆発音に遮られた。

黒いチャドルをまとったエマミ氏は席を飛び出し、画面から消えた。

スタジオ破壊の様子は生放送され、その後放送は中断された。

エマミ氏は国営テレビに約15年間出演しており、イラン国民にはよく知られている。

エマミ氏は攻撃の数分後に何事もなかったかのように放送を再開した。

イランのアッバス・アラグチ外相は17日、首都テヘランにある国営放送局の建物を攻撃したイスラエルの「卑劣さ」を非難した。放送局によるとこの攻撃で3人が死亡した。

超保守系出版物カヤハンはエマミ氏について、「ライオンのような女性司会者の勇気は、味方も敵も驚かせた」と報じた。

政府もテヘラン中心部にある広場にエマミ氏を称えるバナーを掲げた。

国営放送は16日の攻撃中のエマミ氏の映像を何度も放送し、彼女を称賛している。(c)AFP