イスラエルの兵器展示ブースを閉鎖 仏パリ航空ショー
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【6月17日 AFP】フランスで16日に開幕した航空見本市「パリ国際航空ショー」で、イスラエルの兵器展示ブースが閉鎖された。イスラエルの防衛企業5社のブースの周りには、黒い遮蔽(しゃへい)物が置かれている。
フランス政府の情報筋はAFPに対し、これらのブースでは、イスラエル当局との合意に反し、パレスチナ自治区ガザ地区で使用される可能性のある「攻撃兵器」が展示されていると語った。
ブースを閉鎖されたのは、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)、ラファエル、ユービジョン、エルビット、エアロノーティクスの5社。いずれもドローンや誘導爆弾、ミサイルを製造している。
出展ブースの一つのパネルには、黄色のチョークで「この防衛システムが現在、イスラエル国家を守っている。フランス政府は差別の名の下に、これらを隠そうとしている!」とする落書きが書かれた。
航空ショーで会見したフランソワ・バイル首相は「フランス政府の立場は極めてシンプルだ。兵器展示会に攻撃兵器は不要だ。防衛兵器はまったく問題ない」と述べた。
イスラエル国防省は声明で「異常で前例のない決定で、政治的思惑と商業的利害にまみれている」と非難。
「フランス側は、国際見本市からイスラエルの攻撃兵器を排除するにあたり、あたかも政治的配慮による措置であるかのように装っているが、実際には自国産業と競合する兵器を排除しようとしているだけだ」とし、「イスラエルの技術がイランで示した驚異的かつ精緻な成果を踏まえれば、これはとりわけ異様である」と述べた。(c)AFP