ベトナム議会、行政区画第2級を丸ごと廃止 歳出削減目指す
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【6月16日 AFP】ベトナム議会は15日、共産主義国家の大規模な行政改革の一環として、第1級から第3級まである行政区画のうち第2級を廃止し、行政構造を省と町村の2層に減らす憲法修正案を全会一致で可決した。
ベトナム政府は歳出を大幅に削減するために、公務員の5人に1人を削減するという抜本的な改革を進めている。2月には政府省庁の数を削減し、2万3000人の職が失われた。
さらに議会は先週、全国の市と多くの省の統合を可決。約8万人の職員削減を決定した。
こうした劇的な変更は、米国のドナルド・トランプ大統領やアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が歳出削減で取り組んだ措置を彷彿(ほうふつ)とさせるが、共産主義体制下で長年、政府職員となることが終身雇用を意味していたベトナムでは一部で不安を引き起こしている。
だが、最高指導者であるトー・ラム共産党書記長は、2030年までに中所得国となることを目指すにあたり、「迅速で安定的かつ持続可能な発展」を達成するために抜本的な再編が必要だと強調している。(c)AFP