【6月16日 AFP】サギの一種が、オーストラリアからパプアニューギニアへ北上する渡りの途中、ほぼ二日間にわたりノンストップで飛行していたとする追跡調査の結果が、生物学誌「Pacific Conservation Biology」に発表された。

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究チームは、豪ニューサウスウェールズ州のマッコーリー湿地から飛び立ったチュウサギ8羽、ダイサギ10羽の動向を数か月にわたってGPSで追跡した。その結果、ダイサギは四方八方に分散することが確認された。

しかし、チュウサギはすべて北へ移動。そのうちの1羽は、数か月かけて約2400キロを移動し、最終的にパプアニューギニアの首都ポートモレスビー南東のカロ付近に定着した。

このチュウサギが、サンゴ海を横断して700キロ以上を飛行するのに要した時間は38時間だった。

チュウサギの渡り行動が科学的に記録されたのは、今回が初めてだという。

オーストラリアに生息する別の鳥、オオソリハシシギはアラスカからタスマニアへ南下する渡りの途中、わずか11日間で1万3500キロ以上をノンストップで飛行する世界記録を保持している。(c)AFP