「黄金の便器」盗んだ男らに量刑 1人は禁錮4年 英
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【6月14日 AFP】英オックスフォード刑事法院は13日、イングランドの美術展で展示されていた18金製の「便器」の作品を盗んだジェームズ・シーン被告(40)とマイケル・ジョーンズ(39)にそれぞれ禁錮4年と2年3月を言い渡した。
シーン被告は、博物館での窃盗や現金自動支払機の破壊行為などの罪で既に19年の刑に服していることも明らかになった。
「アメリカ」というタイトルが付けられ、実際に便器としても使用可能な18金製の作品を手掛けたのは、イタリア人アーティストのマウリツィオ・カテラン氏。オックスフォード近郊のブレナム宮殿に展示されていた2019年9月14日、夜間に盗まれ、現場にはハンマーが残されていた。
イアン・プリングル判事は、「この大胆かつ厚かましい強盗は、5分半足らずで行われた」とし、「作品はその後、見つかっていない」と述べた。
重さ約98キロの同作品には600万ドル(現在の為替レートで約8億6000万円)の保険がかけられていた。約20キログラムの金が使用され、280万ポンド(現在の為替レートで約5億5000万円)相当の価値があったとされる。
検察は、作品は盗まれた直後に、小さな金の塊に分解されたか溶かされて売却された可能性が高いとの見方を示しており、作品の行方は分からなくなっている。
シーン被告は、2019年9月に20キロの金をバーミンガムのジュエリー地区に持ち込み、1キロ当たり2万6000ポンド(約500万円)で売却し、52万ポンド(約1億円)を手にしたと考えられている。(c)AFP