米ホワイトハウスAI責任者「中国のAIモデルと米国との差は半年未満」
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【6月15日 CGTN Japanese】米ホワイトハウスの人工知能(AI)・暗号資産責任者のデービッド・サックス氏は10日、中国のAIモデルと米国との差はわずか3~6か月に過ぎないと述べ、米政府がAI産業を過度に規制すれば、米国は主導権を失い、市場を中国に明け渡す可能性があるとの懸念を示しました。
シンガポールの日刊紙「聯合早報」は、中国のスタートアップ企業・ディープシーク(DeepSeek)が今年1月、低コストで高効率なAIモデルR1を発表し、世界のテクノロジー界に大きな衝撃を与えたと報道しました。その後、中国の大手テクノロジー企業が相次いで自主開発のAIモデルを発表して優れたコストパフォーマンスを打ち出し、西側モデルとの競争を展開しています。
ワシントンで先ごろ開かれたAWS(アマゾンウェブサービス)サミットでサックス氏は講演し、「中国はAIモデルの面で著しい進展を遂げており、米国は過度な規制によるイノベーションの障壁を早急に取り除かなければならない」と述べ、「われわれは恐怖に駆り立てられた道を歩んでおり、最終的に今の素晴らしい技術の進歩が失われるかもしれない」と警告しました。
米国のバイデン前大統領は今年1月、退任の1週間前に「AI拡散ルール」を打ち出し、世界範囲でチップ輸入国を三つのランクに分けました。これは発表当初から多くの国から批判を集めています。
サックス氏は10日のサミットで、「5年後には、市場がファーウェイのAIチップであふれるならば、それは我々の負けを意味する。そのような事態は絶対にあってはならない」と米政府の思惑を明かしました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News