自衛隊機への異常接近、再発防止の申し入れに中国反論
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【6月12日 AFP】太平洋を航行する中国海軍の空母「山東」から発進した戦闘機が日本の哨戒機に異常接近したとする防衛省の発表について、中国政府は12日、「危険な行動」を取ったのは自衛隊機の方だと反論した。
中国外務省の林剣報道官は「海上および航空の安全に対するリスクの根本的な原因は、日本の自衛隊機による中国の通常の軍事活動への近距離での偵察にある」と指摘。
「中国側は日本側に対し、このような危険な行動を直ちにやめるよう強く求める」と述べた。
日本の防衛省の11日の発表によると、空母「山東」を監視していた海上自衛隊のP3C哨戒機に対し、中国のJ15戦闘機が7日、約40分間にわたって追尾飛行を行った。さらに翌8日にも、別のJ15戦闘機が約80分間、同様の飛行を行ったという。
同省はAFPに対し「戦闘機はP3Cに異常接近し、両日とも哨戒機から45メートル以内を飛行した」と説明した。
また8日には、中国の戦闘機が同高度でP3C哨戒機の約900メートル前方を横切ったとし、これはP3Cが巡航速度で数秒以内に到達できる距離にあたるとした。
防衛省は「こうした中国軍機の特異な接近は、偶発的な衝突を引き起こすおそれがあり、深刻な懸念を表明するとともに、再発防止を厳重に申し入れた」としている。(c)AFP