イラン、紛争勃発なら米軍基地を標的と警告
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【6月12日 AFP】イランは11日、紛争が勃発した場合、中東地域内の米軍基地を標的にすると警告した。一方、ドナルド・トランプ米大統領は核合意の成立について「自信がなくなってきている」と述べた。
イランと米国は、トランプ氏が2018年の最初の任期中に離脱した2015年の核合意に代わる新たな合意をまとめるため、4月以来5回の協議を行っている。
トランプ氏は1月に再び大統領に就任して以来、イランに対する「最大限の圧力」キャンペーンを復活させ、核をめぐる外交を支持しつつも、失敗した場合には軍事行動も辞さないと警告している。
この警告に対してイランのアジズ・ナシルザデ国防相は、「すべての米軍基地はわれわれの手の届く範囲にある。ためらうことなく、駐留国のすべての基地を標的にする」と述べた。
「神のご加護があればそこまでには至らず、協議は成功するだろう」とナシルザデ氏は述べ、もし衝突に至った場合には米国側が「より多くの損失を被るだろう」と付け加えた。
米国は中東に複数の基地を持ち、最大の基地はカタールにある。
イランと米国は最近、イランのウラン濃縮をめぐり外交的な対立を続けている。
トランプ氏は先月の湾岸諸国訪問中、政府が合意に「近づいている」と述べ、協議に楽観的な見方を示していた。
しかし、11日に公開されたインタビューで、トランプ氏はイランのウラン濃縮を止めることができると思うかとの質問に対し、米国とイランが合意に達することについて「自信がなくなってきている」と述べた。
緊張が高まる中、米国当局者は安全保障上の懸念から在イラク米大使館の職員数を削減していると述べた。(c)AFP