グリーンランドの氷、5月の高温天候受け17倍速で融解 研究者グループ
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【6月11日 AFP】国際的な気象研究者の団体「ワールド・ウェザー・アトリビューション(WWA)は11日に発表した報告書で、グリーンランドの氷床が5月の高温天候を受け、これまでの平均の17倍の速さで融解したことを明らかにした。
高温天候はグリーンランドの南東に位置するアイスランドでも観測され、5月15日には気温が26度を超え、亜北極に属するこの島において、同時期として過去最高を記録した。
グリーンランド東部でも、5月の最高気温は産業革命前と比較して約3.9度高かった。
報告書の執筆者の一人、英インペリアル・カレッジ・ロンドンのフリーデリケ・オットー准教授(気候科学)は記者団に対し、「グリーンランドの氷床の融解速度は、予備分析によるとこれまでの17倍」を記録したと語った。
グリーンランドの先住民にとって、気温上昇と氷の融解は氷上での狩猟に悪影響を与え、収入と伝統的な生活様式に脅威をもたらしている。(c)AFP