独自の科学技術で存在感を示す民間企業6社「杭州六小龍」・中国
このニュースをシェア
【6月13日 Peopleʼs Daily】習近平(Xi Jinping)総書記が自ら主宰し2月17日に開催した「民間企業座談会」において、2人の若手経営者が特に注目を集めた。
1人は「宇樹科技(Unitree Robotics)」の創業者・王興興(Wang Xingxing)氏、もう1人は「深度求索(DeepSeek)」の創業者・梁文鋒(Liang Wenfeng)氏で、前者は1990年生まれ、後者は85年生まれだ。
彼らは中国若手経営者の代表であり、その企業は中国新興産業の中でも先駆的な企業だ。
「宇樹科技」と「DeepSeek」の2社に「杭州游科互動科技(Hangzhou Youke Interactive Technology)」「浙江強脳科技(BrainCo)」「杭州群核科技(Manycore Tech)」「杭州雲深処科技(DEEP Robotics)」を加えた6社は、本社を杭州に置き、近年急成長を遂げた「テクノロジーの新星たち」である。ネットユーザーはこの6社に「杭州六小龍」という愛称を付けた。
新年早々、人型ロボットが春節のテレビ番組で話題をさらったことから、AI大規模モデルが世界中から大きな注目を集めたことまで、次々と社会現象級のテクノロジー製品が登場し、「杭州六小龍」の名声は全国に広まった。
メディアでも話題が沸騰した。一時期、一部の都市では「なぜ我が地元では『六小龍』が生まれないのか」と反省し、ビジネス環境、人材支援、イノベーション投資、政府の指導など、まさに「深く探究する(ディープシーク)取り組み」を推進し始めた。
6社の製品には,それほどに注目すべき点があり、深く追求する価値がある。これを「杭州六小竜現象」と名付けてもおかしくない。
この現象はまず、中国企業と中国人民が最先端のテクノロジー分野で「世界先駆者」となる能力を有することを示している。「六小龍」はAI、ロボット、ブレイン・マシン・インターフェース、クラウド設計ソフトウェアシステム、ゲーム開発など多岐にわたる分野をカバーしており、いずれも「ハードコアテクノロジー」であり、既存の成果の深化・拡張だけでなく、知識の「未開拓領域」への開拓、進出をも含んでいる。
「六小龍」の登場は、「特許の障壁」や「外圧による技術的な制約」といった困難に直面しても、中国が十分な能力と自信を持って高い障壁を突破し、束縛を打ち破り、自力で突破口を一つ一つ開いていけることを、改めて証明することになった。
そしてこの現象は、世界の人びとに対して、中国の広大な土地と市場が無限の活力と可能性を秘めていることを示すことにもなっている。
「杭州六小龍」が象徴しているのは、まさに中国の新しい若者世代が主導するイノベーションの活力に満ちあふれた民間企業なのだ。彼らの多くは、地下鉄に乗りながらモデルを調整し、朝食の屋台でアーキテクチャ図を描き、まさにコードをブロックに、アルゴリズムを鉄骨にして、未来へと通じる橋梁を築いている者たちだ。
中国の過去の成果は、世代を越えた労働者の奮闘努力で築かれたものであり、中国の未来のポテンシャルもまた、このような努力によって実現されるであろう。
「杭州六小龍現象」は世界に対して、中国はまず「自らのことをしっかりやること」を堅く貫き、自国を発展させながら同時に世界にも利益をもたらす道を歩み続けていることを示している。
「DeepSeek」のオープンソースのAI大規模モデルの開発は、AIの応用障壁を低下させることになった。「宇樹科技」のロボットは、一部の国の高価格障壁を突破した。「強脳科技」のブレイン・マシン・インターフェース技術は、数多くの患者に恩恵をもたらすと期待される。
これはまさに、中国の科学技術が実践している「技術的平等」なのだ。これらの新技术から生まれた論文や製品は、本質的に「公共の財産」に属し、原則として全ての国に恩恵をもたらすものである。
世界経済の回復が鈍化し、地政学的対立が激化するという困難に直面する時、人びとのつながりを断ち切るような動きや相手を圧迫する行動に費やすべきなのか、それともイノベーションに気持ちを集中させ、世界の技術の発展を牽引すべきなのか?
中国はその答えを、再び行動で示したのだ。
世界にとって、中国の「杭州六小龍」の現象は、間違いなく一つの啓示である。人類が真に必要としているのは、目先の投機や刺激ではなく、高遠な志を抱き続けることだ。人類の未来は、高い垣根を張り巡らし門戸を閉じてひきこもる孤立主義ではなく、先駆的な精神と開放的なウィンウィン共栄の枠組みの中にこそあるのだ。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews