【6月4日 AFP】ドナルド・トランプ米政権は3日、ジョー・バイデン前政権が導入した、緊急で人工妊娠中絶を行う医療機関の保護を明記した指針を撤回した。

バイデン政権による覚書は、中絶が制限されている州でも、健康が危険にさらされている女性への緊急中絶手術を行うよう病院に義務付ける内容だったが、ロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官が率いる保健省の一部門が撤回した。

米連邦最高裁判所は2022年6月、女性の人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆す判断を下し、これにより、中絶の許可または制限については各州の裁量に任されるようになった。

バイデン政権は翌7月に、この覚書を発行していた。

緊急中絶手術の保護を明記していた覚書は撤回されたが、緊急医療サービスを受ける権利を保障する包括的な法律は依然として有効とされる。(c)AFP