韓国・前大統領夫妻への捜査、近く本格化…金建希氏の召喚と「秘匿電話」押収、同時進行か
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【06月03日 KOREA WAVE】韓国の次期大統領就任を控え、ユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領と妻キム・ゴニ(金建希)氏に対する検察の捜査が再び注目を集めている。特に大統領選後にはキム・ゴニ氏の召喚調査が実施される可能性が高く、ユン前大統領に関しては「秘匿電話」の捜索が進められるかどうかも焦点となっている。
法曹界によれば、検察は現在、キム・ゴニ氏に対し▽公認介入疑惑▽ドイツモーターズ株価操作疑惑▽シャネルバッグ収賄疑惑――の3件で捜査を進めている。
このうち、ソウル高検はドイツモーターズ事件の再捜査を進めており、「7秒売却」などの取引経緯を再検証している。5月28日には、株価操作の中心人物を参考人として4時間半にわたり事情聴取。その前日には関連会社ブラックパール・インベストメントの幹部も取り調べた。
検察は今後、同社のイ・ジョンホ前代表やドイツモーターズのクォン・オス元会長ら主要関係者の調べを経て、キム・ゴニ氏の出頭日程を調整するものとみられる。
また、政治ブローカー、ミョン・テギュン氏に関しても、ソウル中央地検の「特別捜査チーム」がキム・ゴニ氏の公認介入や違法世論調査関与の疑惑を捜査しており、大統領選後に本格化しそうだ。
すでに検察はキム・ゴニ氏側に対し、大統領選前に出頭を要請したが、日程上の理由からキム・ゴニ氏側が不出頭を通知し、調査は延期されていた。大統領選が終わり次第、検察は再び召喚日程の調整に入り、状況によっては強制捜査への着手も検討されている。
一方、ユン前大統領の「内乱首謀」容疑裁判では、「秘匿電話」の使用履歴が決定的証拠となるかが注目されている。
この専用機は、ユン氏が大統領に就任した2022年5月10日に支給され、2024年1月8日に返還されるまで使用されていた。問題は、2024年12月14日に国会の弾劾可決により職務が停止された後も、ユン氏がこの秘匿電話を使っていたという点だ。
検察は、ユン氏が非常戒厳発令当時、この秘匿電話を使って指揮官らに「国会議員を引きずり出せ」「ドアを壊してでも議場に入れ」といった命令を出していたと疑い、ソウル中央地裁に対し、サーバー記録に関する捜索令状を請求している。
裁判所は、ユン氏側の意見書を確認したうえで押収の是非を判断するとしており、早ければ6月9日にも結論が出る。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News