【5月27日 AFP】世界の貧困国は、2025年に対中債務返済額が過去最高に達し、「債務の津波」に直面するとの報告書をオーストラリアのシンクタンクが27日、発表した。

中国は2010年代に巨大経済圏構想「一帯一路」の下、アフリカの砂漠から南太平洋の熱帯地域に至るまで、港湾、鉄道、道路などの建設事業に融資してきた。

しかし、オーストラリアのシンクタンク「ローウィー研究所」によると、新規融資は減少し、現在は途上国の対中債務の方が上回っている。

研究者のライリー・デューク氏は、「途上国は、中国への債務返済と利息支払いの津波に直面している」と指摘。

「今後、中国は途上国にとって、銀行というよりも債権回収者となるだろう」と述べている。

ローウィー研究所は世界銀行のデータを精査し、途上国の返済義務を計算。

75の貧困国の2025年の対中債務返済額は、「過去最高」の合計220億ドル(約3兆1000億円)に上るとしている。(c)AFP