米国、スーダン政府軍が化学兵器使用と判断 制裁へ
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【5月23日 AFP】米国は22日、スーダン政府軍が昨年、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との内戦で化学兵器を使用したと判断し、スーダン政府に制裁を課すと発表した。
米国務省は、「米国はスーダン政府に対し、化学兵器の使用を全面的に停止するよう要求する」と述べ、ほぼすべての国が署名している「化学兵器禁止条約(CWC)」に基づく「義務の順守」を求めた。
国務省のタミー・ブルース報道官は声明で、「米国は引き続き、化学兵器の拡散に加担した責任者を全力で追及していく」と述べた。
同省は、化学兵器が使用された日時と場所について、これまでのところ詳細を明らかにしていない。
米紙ニューヨーク・タイムズは1月、スーダン政府軍がRSFとの戦闘中に遠隔地で少なくとも2回、化学兵器を使用したと報じた。
同紙は匿名の米当局者の発言を引用し、使用されたのは塩素ガスだとみられると伝えた。塩素ガスは呼吸困難を引き起こし、場合によっては死亡する可能性もある。
米国務省は22日、スーダン政府軍が化学兵器を使用したとの判断を議会に通知した。制裁は15日後に発動される。
制裁には、スーダンに対する輸出禁止措置と金融取引の制限が含まれる。(c)AFP