「21世紀のノアの箱舟」 動物たちを抗争から遠ざけ新天地へ メキシコ
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【5月22日 AFP】メキシコの麻薬組織の抗争が激化する地域から、ゾウやワニ、ライオン、トラなど数百頭の動物が新天地に移送された。「21世紀のノアの箱舟」と称される作戦だ。
珍しい鳥類を含むこれらの動物はこれまで、シナロア州の州都クリアカン近郊にあるオストク動物保護区で飼育されていた。クリアカンは、国内最大級の麻薬組織の一つが拠点を置く地域として知られる。
動物保護区の管理責任者エルネスト・ザズエタ氏は20日の会見で、ここ数か月にわたり脅迫を受け、トラックや機材が盗まれる被害もあったと説明。
「私やチームのメンバーの身に危険が及ぶ恐れがあるため、退去を決断した」と明らかにした。
合計で約700頭の動物が、陸路で沿岸部の広大な農園に移送された。
ザズエタ氏は、「これは21世紀のノアの箱舟のようなものだ。ただし、動物たちが逃れるのは洪水ではなく、不安や恐怖だ」と述べた。
クリアカンでは昨年9月以降、麻薬組織「シナロア・カルテル」内部の派閥抗争が激化。公式統計によると、これまでに1200人以上が死亡、1400人が行方不明となっている。(c)AFP