【5月22日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン大統領の所属政党「再生」は、イスラム教徒の15歳未満の少女に対して公の場でのヒジャブ(頭部を覆うスカーフ)着用を禁止する方針を提案している。

政府は21日、国内における「政治的イスラム主義」の広がりに関する報告書を検討した。

再生党が提案した禁止令は、「15歳未満の未成年に対して、公共の場でのヒジャブ着用を禁じる」というもの。フランスで公共の場とは一般的に自宅外の場所、路上やカフェ、公園、店舗などを指す。

同禁止令はヒジャブについて、「ジェンダーの平等と子どもに対する保護を著しく損なう」とも主張。

ガブリエル・アタル元首相率いる再生党は、未成年の少女にヒジャブを強制する親に「強要罪」を適用する方針も検討している。

中道派の再生党は、右派・共和党(LP)と少数派連合を組んでいる。

極右政党「国民連合(RN)」のジョルダン・バルデラ党首は、アタル氏がこの問題で「政策を180度転換」したと非難。

2022年の大統領選の討論会で、公共の場でのヒジャブ着用禁止を公約に掲げていたRNのマリーヌ・ルペン氏が大統領になれば、ヒジャブを着用している女性たちへの迫害につながる可能性があるとアタル氏が警告した動画を自身のSNSに投稿した。(c)AFP