【5月22日 AFP】スペインプロサッカーリーグを管轄するラ・リーガは21日、2022年にレアル・マドリード所属のビニシウス・ジュニオールに対して人種差別的な侮辱を行ったレアル・バジャドリードのサポーター5人に、執行猶予付き禁錮1年の刑が言い渡されたと発表した。

5人は3年間の執行猶予期間中に再犯を起こさなければ収監は免れるものの、3年間のスタジアム入場禁止に加えて最大1620ユーロ(約26万円)の罰金を科されている。

ラ・リーガは、これまでの人種差別的事件に関する判決は「道徳的誠実さに反する行為」を処罰するものだったが、今回の裁判所の判決は、この事件を「ヘイトクライム(憎悪犯罪)」と位置づけたと述べており、声明ではこの判決が「スペインにおける、スポーツ界での人種差別との闘いにおいて、前例のない画期的な出来事を示すものだ」と記した。

ビニシウスは2022年12月、敵地エスタディオ・ホセ・ソリージャでバジャドリードのサポーター5人から侮辱を受けていた。

これまでにビニシウスは、アウェー戦で何度も人種差別の被害を受けており、2024年6月には、その前年に人種差別的な侮辱をしたとして、3人のバレンシアサポーターに禁錮8月が言い渡された。

ビニシウスは19日、レアルのトレーニング施設近くの橋から自身のユニホームを着た人形をつるしたとして告発されたアトレティコ・マドリードのサポーターの裁判にリモート出廷もしている。(c)AFP