【5月20日 CNS】外貿の安定化に向けて、各都市が次々と行動を起こしている。

 最近、蘇州港管理委員会事務局は、外貿企業の困難な状況を支援するため、同港の各コンテナターミナルが市内の外貿企業に対して、輸出入用のコンテナを3か月間無料で保管するサービスを提供すると発表した。

 広東省(Guangdong)東莞市(Dongguan)は外貿の安定成長を促進するための30項目の政策を打ち出し、貿易と産業、輸出と輸入、「進出」と「誘致」をバランスよく発展させることにより、外貿の推進力と産業の強靭性を高めることを目指している。

 深セン市(Shenzhen)は10項目の外貿安定化政策リストを発表し、企業が国際的な貿易情勢の変化に積極的に対応し、受注と市場開拓を安定させることを後押ししている。

 米国の関税政策による外貿への影響を受け、ますます多くの都市が政策のパッケージを打ち出し、外貿企業の持続的な発展を支援している。

 都市が本気で資金を投入して企業を支援する姿勢には注目が集まっている。これらの政策は精密かつ温かみがある。

 例えば蘇州港の無料保管政策は、外貿企業が抱える痛点、特に貨物の滞留による経営コストの増加を直接的に解消している。3か月という期間設定は、外貿企業にとって中間期の注文納品のピーク時期に合致しており、資金面の圧力を緩和するだけでなく、重要な時期の支えにもなっている。

 中小企業にとって、物流コストの削減は、新市場開拓への資金投下を可能にし、攻めの姿勢を強める要因となる。

 深セン市は、企業の正常な運営を保障するため、政策性輸出信用保険機関が、法令に基づいて対米輸出企業に対し、買い手の信用限度や保険金支払いの効率を高めるよう支援を拡充する方針を示し、「保険対象はすべてカバー」「保険金はすべて支払う」ことを目指している。

 東莞市は、企業の運営負担を軽減するため、「対外経済貿易発展特別資金支援」を打ち出し、保険、融資、決済といったプロセス全体に対し、輸出信用支援の強化、クロスボーダー融資チャネルの拡充、為替サービスの最適化などの措置を講じて、外貿の安定発展に向けた金融支援を強化している。

 こうした対策は、外需の変動に直面する外貿企業が抱える「リスク―資金―効率」の三重苦の解決を目指す金融支援の具体策である。実質的な資金支援で新市場の開拓も促されている。

 関係都市が発表した政策には、多様な市場の開拓を奨励する内容が含まれている。

 東莞市は、展示会出展費、ブース装飾費、団体出展報奨、「東莞ブランド」PR費用など、様々な観点から企業の国際市場開拓を支援する9つの施策を打ち出している。

 山東省(Shandong)青島市(Qingdao)の自由貿易区は、展示会参加の奨励、輸出信用保険の加入支援などを通じて、企業の新興国市場開拓を後押ししている。

 深セン市は「海外主要展示会支援プログラム」を展開し、年間で企業が参加する211件の展示会を支援。企業が実際に支払ったブース料の50%、最大で60万元(約1208万3400円)まで補助している。

 深センや東莞といった外貿都市が展開する市場開拓策は、チャネル、ブランド、サプライチェーンといった多面的な支援体制の構築であり、企業が米国以外の海外市場を積極的に開拓することを促している。

 珠江デルタ地域の多くの企業は、欧州や東南アジアとの協力を強化し、新市場を大きく開拓することで、企業の成長の強靭性を高めているという。

 内外貿の一体化において、国内市場の開拓も重要な要素である。

 最近、商務部は関連業界団体や大手小売企業、流通企業と座談会を行い、それぞれの強みを活かして外貿企業の国内販売ルート拡大を支援する方法を検討した。

 深セン市の政策リストにも、企業の国内市場開拓支援が明記されており、市外で開催される国内展示会への出展費用、装飾費用、関連ビジネス活動費用、主催費用などに対して、最大で80万元(約1611万1200円)を補助するとしている。

 また、上海市は、外貿輸出用製品が特殊事情により内販される場合、製品表示を中国語に変更することを認めると明記した。これは、法令に適合する範囲で、輸出製品に中国語のラベルを追加することを許可するものである。

 不透明な世界経済・貿易情勢のなかで、各都市は政策のパッケージによって確かな競争優位を築きつつあり、現状打破に向けた知恵を発揮している。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News