【5月19日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は18日、同国各地がロシア軍の無人機による「記録的な」攻撃にさらされる中、J・D・バンス米副大統領と伊ローマで会談した。両者の会談は、今年2月にゼレンスキー氏が訪米した際、ホワイトハウスで激論を交わして以来初めて。

ロシアとウクライナは16日、トルコ・イスタンブールで3年ぶりに直接協議し、1000人ずつ捕虜を交換することで合意したものの、戦争終結につながる和平に向けては大きな進展は見られなかった。

ゼレンスキー氏とバンス氏は、ローマの米大使公邸で会談した。ゼレンスキー氏はテレグラムへの投稿で「ロシア側が決定権を持たない低レベルの代表団を送ってきたイスタンブール(トルコ)での協議について話し合った」とし、「またロシアに対する制裁の必要性、二国間貿易、防衛協力、戦況、今後の捕虜交換についても触れた」と述べた。

ホワイトハウスは短い声明で「両者はウクライナでの流血を終わらせるという共通目標について話し合い、停戦と持続的な平和に向けた現在の交渉状況について最新情報を共有した」と説明した。

声明に添えられた写真では、2月の激しい対立とは打って変わって、両者は笑顔を見せている。

一方、ウクライナは18日、ロシアが同国に対して過去最多となる数の無人機を一晩で発射し、首都キーウを含む各地が標的となったと発表した。キーウでは女性1人が死亡した。

南東部ヘルソン州では鉄道駅や民家、車両が攻撃を受け、男性1人が死亡した。

ウクライナ空軍によれば、ロシアは「攻撃型無人機シャヘド273機および各種のおとり無人機」を発射し、うち88機が撃墜され、さらに128機が「被害を及ぼすことなく」進路を逸(そ)れたという。(c)AFP