【5月17日 AFP】米国土安全保障省(DHS)は16日、移民が米市民権をめぐって競うリアリティー番組への参画を同省が検討しているとの報道内容を認めた。

報道内容について問われると、DHSは「企画は承認も却下もされていない」とし、「各提案は却下または承認される前に、徹底的な審査プロセスを経る」と回答した。

トリシア・マクラフリン広報担当次官は声明で、「この国では愛国心と市民としての義務を復活させる必要がある。型にとらわれない企画も喜んで検討する」と述べた。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、カナダ系米国人のロブ・ワーソフ氏が企画したこの番組で、参加者は自分こそが最も米国人にふさわしいことを証明するために対決する。

ワーソフ氏は、「これは移民版『ハンガー・ゲーム』ではない」「『負けたら船で国外追放する』という話ではない」と説明しているという。

「ハンガー・ゲーム」とは、テレビ中継される中で、子どもたちが生き残りを懸けて最後の一人になるまで殺し合うディストピア小説とその映画版のこと。

WSJは、ワーソフ氏のチームが作成した36ページにわたるスライド資料を検証した。

番組には、誰が鉱山から最も高価な貴金属を回収できるかを争う「ゴールドラッシュ」対決や、チームに分かれてフォード社の自動車「T型フォード」のシャシー組み立て競争などが含まれる可能性がある。

同番組は、移民の入国審査が長年行われていたエリス島への到着から始まり、各1時間のエピソードごとに出場者1人が脱落していく内容。(c)AFP