【5月17日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(78)は16日、大統領専用機エアフォースワンでの移動時間を利用して音楽界の大物たちをソーシャルメディアで攻撃し、米ロック歌手ブルース・スプリングスティーンさんを「不愉快な嫌なやつ」、同じく米歌手のテイラー・スウィフトさんを「もうホットではない」と侮辱した。

「ザ・ボス」の愛称で知られるスプリングスティーンさんは今週、英国で開いたコンサートで観客に対し、母国である米国は「腐敗し、無能で、背信的な政権」に支配されていると批判していた。

これに対してトランプ氏は、中東歴訪からの帰国の途上、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で反撃。スプリングスティーンさんは「過大評価され過ぎている」と主張した。

「彼も、その音楽も、その急進左派的な政治思想も、一度も好きになったことはない。何より重要なのは、才能のある男じゃないということだ。押し付けがましい不愉快で嫌なやつにすぎない」

「この干からびた『プルーン』のようなロッカー(彼の肌はしなびて、しわくちゃだ!)は、帰国するまで口を閉じているべきだ。それが『普通のやり方』というものだ。彼がどうなるか見てやろうじゃないか!」と続けた。

スプリングスティーンさんはリベラル派で、トランプ氏を声高に批判している。昨年の米大統領選では、最終的に再選を断念するまでジョー・バイデン前大統領を支援していた。

スプリングスティーンさんは14日、「ランド・オブ・ホープ・アンド・ドリームズ」ツアーの英マンチェスター公演で、ファンに向かって「私の故郷、私が愛する米国、私が歌にしてきた米国は250年間、希望と自由の光だった」が危機にひんしているとし、「権威主義に対して声を上げ、自由を鳴り響かせよう」と呼び掛けていた。

トランプ氏はまた、2024年大統領選でバイデン氏が後継候補に指名したカマラ・ハリス前副大統領への支持を表明したスウィフトさんも強い言葉で批判。

別の投稿で唐突に、「『私が『テイラー・スウィフトなんか大嫌いだ』と言って以来、彼女が『ホット』でなくなったことに気付いた人はいるだろうか」と述べた。

昨年9月に「テイラー・スウィフトなんか大嫌いだ!」と宣言した自身の投稿に言及したものとみられる。(c)AFP