【5月18日 CGTN Japanese】スイスのジュネーブで発表された中米貿易協議の共同声明により、米国は今後3カ月、対中追加関税を145%から30%へ、中国は対米追加関税を125%から10%へとそれぞれ引き下げることになります。

 しかし、米国の農民は、「一時的な関税調整ではまだ足りない。ブラジルは中国にとって最大の大豆供給国で、記録的な収穫量と低価格で供給量も潤沢だ。しかも、ブラジルの農民には競争相手の米国農民が直面しているような中国からの対米関税問題はない。中国は世界最大の農作物輸入国であり、昨年輸入した大豆の70%はブラジルからのものだ」との考えを示しました。

 米大豆輸出協議会(USSEC)の最高経営責任者(CEO)のカレブ・ラグランド氏は、「米国の大豆産業にとって、今も実施されている追加関税は決して取るに足らないものではない。競争相手であるブラジルとアルゼンチンの製品は同様の関税コストを負担しなくて済む」と語りました。

 ロイター通信の報道によると、米国の農民にとって中国は長年重要な販売市場で、ここ数年は米国が輸出する大豆の半分以上を輸入しています。貿易戦は米国の大豆、モロコシ、豚肉の中国への販売に打撃を与える上、ブラジルに新たな機会を与えることにもなります。

 ロイター通信はこのほか、オーストラリアの貿易関係者の話を引用し、「中国のバイヤーはオーストラリアから4回から5回にわたって5万5000トンの小麦を購入しており、7月か8月に引き渡される予定だ。また、カナダからも小麦を20万トン購入した」と報道しました。

 北京の調査コンサルティング会社、トリビアム・チャイナ(Trivium China)のアナリストエバン・ペイ氏は、「依然として貿易障壁が存在し、かつ関税一時停止の期限が切れた後の状況がまだ不安定であるため、中国の輸入業者には米国の農産物を大量輸入する意欲はない」と分析しました。

 オーストラリア放送協会はこのほど、「オーストラリア産牛肉の輸出が新記録となっている一方、米国の対中牛肉輸出は停滞に陥っている。オーストラリアは4月に12万7000トンを超える牛肉を輸出したが、そのうちの2万1572トンは中国への輸出である。市場調査会社のグローバル・アグリトレンズのデータによると、米国産牛肉の中国への輸出は既に枯渇しており、中国の輸入業者はこのほど、5500トンの発注をキャンセルした」と報道しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News