【5月16日 AFP】15日にパラグアイで開かれた国際サッカー連盟(FIFA)の総会にジャンニ・インファンティーノ会長が遅刻し、これに怒りを募らせた欧州サッカー連盟(UEFA)の一部加盟国が途中退席する一幕があった。これに先立ちインファンティーノ氏は、サウジアラビアとカタールを訪問して米国のドナルド・トランプ大統領と会談に臨んでおり、総会は2時間遅れた。

UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長含む欧州各国協会の一部代表者は、アスンシオン郊外のルケで開かれたFIFA総会でインファンティーノ氏が休憩を宣言した後、会議を途中で切り上げた。

UEFAは退席後、インファンティーノ氏の遅刻による混乱を「非常に遺憾」と表現し、声明では「単なる私的な政治的利益に合わせてスケジュールが直前に変更されることは、競技にとって何の利益にもならず、その利益を二の次にしているようにみえる」と強い言葉で非難した。

代表者が退席する前には、インファンティーノ氏が発言の場で遅刻を謝罪。飛行機の問題を遅刻の理由に挙げつつ、2022年と2034年のW杯開催国であるカタールとサウジアラビアでの会議に出席することの重要性も強調した。

インファンティーノ会長は前週、米ホワイトハウスでトランプ大統領と面会しており、ともに両国を歴訪していた。米国は来月に初めてとなるクラブW杯、来年にはカナダ・メキシコととの共催で男子W杯、31年には女子W杯の開催を控えており、今後数年間FIFAの中心となる。(c)AFP