【5月16日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は15日、米国の対中関税を受けて生産拠点を中国からインドに移す意向を示していた米電子機器大手アップルに対し、インドではなく米国内で製品を生産するよう求めたと述べた。

中東歴訪中のトランプ氏は、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)と「ちょっとした問題があった」とし、「ティム、われわれは君を本当に良く扱った。君が中国に建てたすべての工場を何年も我慢してきたんだ」と述べたと明かした。

その上で、トランプ氏はクック氏に「インドでの生産には興味がない。ここ(米国)で生産してほしいし、米国での生産を増やすことになるだろう」と伝えたと述べた。

米国と中国は12日、報復関税を90日間停止することで合意したと発表。金融市場を動揺させ、世界経済の減速への懸念を引き起こした貿易戦争を緩和した。

この合意の前、クック氏はアップルが「関税の影響を正確に見積もることが不可能だ」と発言。

5月初めにアップルの第1四半期の利益を発表した際にクック氏は「今後、米国で販売されるiPhoneの大半はインド製になる可能性が高い」との見通しを示していた。(c)AFP