【5月15日 AFP】「ワクチン懐疑派」として知られるロバート・F・ケネディ・ジュニア米厚生長官が14日、議会公聴会で子どものワクチン接種に関する質問をめぐり、民主党議員から厳しい追及を受けた。

公聴会は表向きにはトランプ政権の2026年度予算案を議論する場だったが、民主党議員らにとっては、厚生省の人員削減や予算縮小、さらに子ども3人が死亡し、感染者が1000人を超える麻疹(はしか)の流行をめぐってケネディ長官に圧力をかける機会となった。

民主党のマーク・ポーカン議員が、自身の子どもに麻疹ワクチンを接種させるかどうかを尋ねた際、長官は「その質問に直接答えると他人にアドバイスしているように見えるので、避けたい」と当初は回答を拒否した。

しかしポーカン議員は、長官が疾病対策センター(CDC)を含む公衆衛生機関を監督している立場にあることを指摘し、「ワクチンに関するアドバイスはあなたの職務だ」と追及。最終的に長官は、ワクチン接種が「流行拡大を止める最善策」であり、自身も「推奨している」と認めた。

水痘やポリオに関しても同様の質問をされたが、長官は「アドバイスしたくない」とし、考えを示さなかった。

また、イーロン・マスク氏が推進している連邦政府の大規模予算削減計画の一環として、厚生省で2万人の職員削減が予定されていることについては、長官はこの方針を擁護。一方で、がん研究など重要プロジェクトの予算が削減されたとの報道については否定した。(c)AFP