【5月15日 AFP】フランス・カンヌで開催中の第78回カンヌ国際映画祭で14日、トム・クルーズの新作映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が華やかにプレミア上映され、メディアからは概ね高い評価を受けた。

シリーズ8作目となる本作は、約3時間に及ぶ大作。今作で「ミッション:インポッシブル」シリーズが完結するのではとの憶測が広がる中、クルーズとクリストファー・マッカリー監督は、相反するヒントを示唆してきた。

上映の数時間前に行われた会見でマッカリー監督は、自らスタントをこなすクルーズが南アフリカでの撮影中に命懸けのスタントに挑んだ際のエピソードを明かし、スタント用の複葉機の翼の上にいたクルーズが失神したのではないかと、スタッフが不安を募らせたと振り返った。

クルーズは22分間、プロペラの風にさらされていたため、「肉体的に完全に疲労困憊していた」とし、「機体の翼の上に横たわり、腕を前方に垂らしたまま動かず、意識があるのかどうか誰にも分からなかった」と語った。これは安全ガイドラインで定められた許容時間の2倍以上にあたるという。

この話を聞きながら気まずそうに笑っていたクルーズは、同作の撮影準備について「数年かけて綿密に進めてきた」と強調した。

ただ、「スリルを味わう感覚は好きだ」とも認め、「私にとっては数ある感情の一つにすぎず、決して麻痺しているわけではない」と語った。(c)AFP