『クレイマー、クレイマー』のロバート・ベントン監督死去 92歳
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【5月14日 AFP】映画『クレイマー、クレイマー』でアカデミー賞の監督賞と脚色賞を受賞したロバート・ベントン監督が米国内の自宅で死去した。92歳。代理人が13日に公表した。
ニューヨーク・タイムズ紙は、ベントン氏は11日に死去したと報じ、代理人を務める法律事務所フェイグ・フィンケルのヒラリー・ビビコフ氏はAFPに、事実だと認めた。
ベントン氏は、アーサー・ペン監督の犯罪スリラー『ボニーとクライド/俺たちに明日はない」(1967年)の脚本をデヴィッド・ニューマン氏と共同執筆した。
1979年には、離婚問題をシビアに描いた『クレイマー、クレイマー』で脚本と監督を務めた。同作は、アカデミー賞の9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚色賞を含む5部門を受賞。主演のダスティン・ホフマン氏と助演のメリル・ストリープ氏もそれぞれ主演男優賞と助演女優賞を受賞した。
ニューマン氏とは、1972年に公開されたピーター・ボグダノヴィッチ監督の『おかしなおかしな大追跡』でも脚本を共同執筆。同年、ベントン氏は『夕陽の群盗』で監督デビューを果たした。
1978年には、ニューマン氏と同氏の妻レスリー氏と共に、クリストファー・リーヴさん、マーロン・ブランドさん、マーゴット・キダーさん、ジーン・ハックマンさんが出演の『スーパーマン』の脚本を担当した。
その他、1984年の映画『プレイス・イン・ザ・ハート』でもアカデミー賞監督賞など数部門でノミネートされ、脚本賞を受賞した。
20世紀を代表する銀幕のスターたちから、アカデミー賞に輝く演技を引き出すことに成功したベントン氏だが、ハリウッドでは控えめな監督として知られていた。
大スターたちをどうやって演出したのかと質問された際には、真面目な顔で、「彼らの邪魔をしないようにした。案外それが難しい」と答えていた。(c)AFP