【5月14日 AFP】米俳優ロバート・デ・ニーロさん(81)は13日、フランスで開催中の第78回カンヌ国際映画祭で生涯功労賞に当たる「名誉パルムドール」を授与された際、ドナルド・トランプ米大統領を「俗物」と批判した。

『タクシードライバー』(1976)や『グッドフェローズ』(1990年)で知られるデ・ニーロさんは、「わが国ではかつて当然のことと思われていた民主主義」のために、「米国の俗物大統領」と「私たちは必死に闘っている」と述べた。

ニューヨーク出身で、同郷のトランプ氏を長年糾弾してきたデ・ニーロさんは、芸術・教育予算の大幅削減は意図的だと主張。

「芸術は人々を結び付ける『るつぼ』だ。芸術は真実を探求し、多様性を受け入れる。だからこそ、芸術は脅威なのだ。だからこそ、私たちは独裁者やファシストにとって脅威なのだ」と訴えた。

さらに、トランプ氏が「外国で制作された」映画に関税を課すと脅していることについても激しく批判。

「今度は、米国外での映画制作に100%の関税を課すと発表した。創造性に値段を付けることはできない。だが、どうやら関税をかけることはできるようだ。もちろん、こうした攻撃は容認できない。これは米国だけの問題ではなく、世界的な問題だ」

「私たちはただ座視しているわけにはいかない。行動を起こさなければならない。今すぐ行動しなければならない」と呼び掛けた。(c)AFP