【5月13日 AFP】中国の習近平国家主席は13日、「中国・中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)フォーラム」閣僚級会議に出席するため北京を訪れた各国代表に対し、同地域との関係強化を約束したうえで、「いじめは孤立を招くだけだ」と述べ、アメリカのドナルド・トランプ政権を暗に批判した。

習氏は開会式で、「中国は中南米・カリブ海地域とは地理的に離れているが、長年にわたり友好関係を築いてきた」と語り、このサミットを「しっかりと根を張った大木」に例えた。

さらに、「団結と協力によってのみ、各国は世界の平和と安定を守り、発展と繁栄を推進できる」と強調し、同地域の発展支援として92億ドル(約1兆4000億円)の融資を約束した。

また、「関税戦争や貿易戦争に勝者はいない」と述べ、「いじめや覇権主義は孤立を招くだけだ」と警告した。

米中両国は前日の12日、トランプ大統領が仕掛けた貿易戦争以来初めて、スイス・ジュネーブで協議を実施。双方が課していた追加関税を115ポイント引き下げ、一部の関税を90日間停止し、その間に協議を継続することで合意した。

トランプ氏は、中国との関係が「完全にリセットされた」との認識を示している。(c)AFP