【5月13日 Xinhua News】中国貴州省六盤水市六枝特区で10日、同市と山西省のコークス生産大手、山西美錦能源傘下の貴州美錦華宇との協力による「六盤水素エネルギーモデル応用・美錦華宇コークス水素」プロジェクト第2期のコークス炉乾燥火入れ式が行われた。水素機関車や水素大型トラック、水素バスなどの活用に伴い、中国西南地域の「石炭の海」と呼ばれる工業都市の同市は、水素産業チェーン全体が発展する新たな段階に入った。

 六盤水市と山西美錦能源は2022年に協力を開始。同市が持つ石炭資源と水素エネルギー技術の優位性を深く融合させ、貴州省最大級の高純度水素生産ラインを建設するという。

 カナダ工学アカデミーの葉思宇(よう・しう)会員は「同プロジェクトは12の中核技術を統合し、年間5万トン近い二酸化炭素(CO2)排出削減を実現する。これは成木270万本の植林に相当する」と説明した。同プロジェクトは、年間380万トンの冶金用コークスと4千万標準立方メートルの高純度水素を連携生産し、「石炭のクリーン化-水素の有効利用-固形廃棄物の資源化 」という循環型経済モデルを構築することができる。

 同プロジェクトはまた、関連企業8社を誘致し、コールタールの高付加価値加工や硝酸系複合肥料などの産業チェーンの空白を埋める。プロジェクト全面稼働後の年間生産額は200億元(1元=約20円)、粗利益は25億元に上り、1500人の雇用を生み出すことが期待される。(c)Xinhua News/AFPBB News