【5月16日 AFP】ローマ・カトリック教会の新教皇レオ14世は、司教として長年を過ごしたペルー北部の町チクラヨで外食する際、レストランのスタッフに現金のチップを渡す代わりに「神の祝福」を与えていたという。教皇が常連だったレストランの従業員が語った。

教皇レオ14世は米国生まれだが、20年以上にわたりペルーで宣教師として活動し、2015年にはペルー国籍も取得した。

2015年から2023年までチクラヨ教区で司教を務めていたレオ14世について、レストラン「エル・トレボル」の従業員カルロス・ロペスさんは「現教皇に仕えることができた私たちは本当に幸運でした」と語る。

「ここは教皇のお気に入りの場所のひとつで、週に2〜3回は来ていました。お気に入りの席は、大聖堂が見える3番テーブルでした」

レオ14世は食欲も旺盛で「チップの代わりにいつも祝福をくれた」とロペスさんは話す。

またその人柄について「とても穏やかで、話していると平和な気持ちになれる、非常に謙虚な方でした」と振り返った。

朝食には、鶏肉や豚バラ肉を揚げた「チチャロン」を食べ、それをオレンジジュースとコーヒーで流し込むのが定番だったという。昼食にはヤギ肉の煮込みを、夕食には鶏のスープを楽しんでいた。

司教時代のレオ14世は、もう一軒「ラス・アメリカス」という近くのレストランにも足繁く通っていた。店長のロドリゴ・クートさんは「とても親切で質素な方でしたし、冗談もよく言っていました」と話した。

そして「注文を間違えると、冗談まじりに『神の報いがあるかもね』なんて言われたこともありましたよ」と笑った。(c)AFP