ウクライナのロシア支配地域に「初」のスターリン像
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【5月10日 AFP】旧ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンの像が、第2次世界大戦でのナチス・ドイツに対する勝利を祝う「戦勝記念日」である9日を前に、ウクライナのロシア支配地域でお披露目された。
スターリンは、弾圧、飢餓をもたらし、恐怖政治を敷いて数百万人の命を奪ったにもかかわらず、多くのロシア人は第2次大戦でソ連を勝利に導いた英雄と見なしている。
スターリンの名声はウラジーミル・プーチン政権下で回復。最も尊敬・称賛する歴史上の人物を問う国内の世論調査でも、しばしばトップとなっている。
今やプーチン政権に迎合的な「体制内野党」となっているロシア共産党は8日夜、ウクライナ南部ザポリージャ州にあるロシア支配地域の都市メリトポリで、スターリンの胸像の除幕式が行われたと発表した。
ロシア共産党は、この像を「ノボロシア」で披露される「初の」スターリン像と呼んだ。ノボロシアとは、ロシア軍が占領し、ロシア大統領府(クレムリン)が3年超の侵攻によって併合したと主張するウクライナの一部を指す用語。
同党は、スターリンの特徴的な口ひげとボタンを留めた軍服姿のブロンズ製の胸像の写真を公開した。(c)AFP