鮮魚の快速宅配便に見る社会主義市場経済の長所・中国
このニュースをシェア
【5月9日 Peopleʼs Daily】小さな宅急便の小包が新たな活力の証しとなっている。吉林省(Jilin)松原市(Songyuan)では、査干湖(Chagan Lake)の氷上の魚釣りに全国から観光客が訪れ、魚の注文も全国各地から続々と寄せられている。
かつては物流の限界で、地元の名産品の販売はかなり狭い範囲に限られていたが、今では東北地方から全国への快速宅配便は当日か翌日配達が可能となり、査干湖の新鮮な魚も容易に全国市場に「泳ぎ」込むことができるようになった。
昨年、中国の快速宅配便の取扱量は1700億件を超え、11年連続で世界一となった。宅配便業界が示す「スピードと情熱」は、物流輸送施設の改善が絶え間なく進んでいるおかげだが、同時に、絶えず発展する統一された国内市場のおかげでもある。また、中国の経済発展の制度上の優位性を反映したものでもある。
「両会(全国人民代表大会と中国政治協商会議全国委員会会議)」を窓口として、人びとは社会主義市場経済の制度上の優位性を深く理解している。
制度上の優位性は、効率的な市場と政府の積極的な政策の組み合わせで実現している。「目に見える手」と「見えざる手」をどう連携させ発展の力とするかは、世界共通の難問であり、同時に中国の経済体制の改革における核心的な問題でもある。
「1枚のリスト」が中国市場参入への段階的な開放を証明し、「1つのネットワーク」が政府のガバナンスプロセスを最適化し、「多くても1回だけ(ワンストップ処理)」が行政手続きの効率をレベルアップする。
これらの「1つ」の背景には、政府と市場の境界線の明確化と、「市場の自主性に任せて活力を発揮させ」同時に「管理すべきところは適切に管理する」ことの両立を実現させていることがある。
政府の行動が標準化されればされるほど、市場はより効果的に作用するようになり、市場の潜在的な力量と革新的な活力が十分に刺激されることになる。
社会主義市場経済制度の長所は、より完全なマクロコントロールシステム、より大きな管理能力、より豊富な市場政策の手段に反映されている。経済情勢の変化に応じて政策を柔軟に調整し、短期的な経済変動を平準化し、外部リスクに対する柔軟性と耐久性を高めることができるという長所がある。
中国は昨年以来、複雑で厳しい経済情勢に直面し、一連の段階的な政策がしっかりと用いられてきた。
内需不足の問題に対しては、「新旧両産業」と「新技術・新業態」の支援が強化され、実質的な資金が投資拡大と消費促進に投入された。また一部の企業の経営難に対しては、金融機関が実体経済への資金提供の強化によって多くの事業体が困難を乗り越えられるよう支援が行われた。一連の政策措置が「全体を見据えながら細部に注意を払う」という形で実施され、中国経済の持続的な回復と改善を促進した。
中国は今年「第14次5か年計画」を完全に達成する見通しだ。
中国は、制度的な優位性を活用して経済発展に新たな活力を生み出し、制度的な長所を国家のガバナンスの効能につなげることで、中国経済を荒波の中で前進させ、さらに広く開かれた経済領域へと導くことができるであろう。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews