動画:フィンランドの巨大地下シェルター、ロシアの脅威に備える欧州のモデルケースに
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【5月8日 AFP】水泳プールや子どもの遊び場、アミューズメントパークなど、フィンランドの地下施設は核シェルターとしての機能を兼ね備えている。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて欧州諸国が防衛体制を強化する中、こうした施設がモデルケースとして注目されている。
ロシアと1340キロに及ぶ国境を接しているフィンランド。国内に張り巡らされたシェルターは、第二次世界大戦直前に端を発する防衛戦略の中核をなしている。
首都ヘルシンキの地下にあるイタケスクス・プールは、地下数十メートルの岩盤を切り開いて造られた洞窟のような施設となっており、老若男女が水泳を楽しみ、サウナでリラックスして過ごす。
フィンランドには、民間防衛シェルターが約5万500か所あり、フィンランド人口約560万人のうち約480万人収容できる。
イタケスクス・プールも、そうしたシェルターの一つ。定員は3800人で、プールは水を抜いて72時間以内に防空壕(ごう)として利用できる。
フィンランド内務省のヤルッコ・ハイリネン氏は、ヘルシンキ市内にあるまた別の大型シェルターを案内しながら、「わが国では、シェルターの多目的利用、つまり平時と戦時下の利用を常時行っている」とAFPに説明した。