米最高裁、トランスジェンダーの兵士排除命じる大統領令を容認
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【5月7日 AFP】米連邦最高裁判所は6日、ドナルド・トランプ大統領がトランスジェンダーの人々を軍から排除する方針について、大統領令の発効を一時的に認める決定を下した。これにより、数千人の兵士が除隊させられる可能性が出てきた。この大統領令については、下級審が一時差し止めを命じていた。
判事9人のうち、リベラル派の3人が反対したものの、保守派多数の判断で容認が決定。トランプ氏にとっては、トランスジェンダーの権利を制限するという2期目の主要政策の一つにおける大きな勝利となった。
トランプ氏は1月27日の大統領令で、「生物学的な性別と異なる、虚偽の『性自認』を表明することは、軍務に必要な厳格な基準を満たすものではない」と主張していた。
この大統領令をめぐり提訴していたLGBTQ(性的少数者)の人権団体「ラムダ・リーガル」や「ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団」は、今回の最高裁判断を強く非難した。
「わが国の防衛に貢献し、真剣に任務に取り組んできたトランスジェンダーの兵士にとって深刻な打撃だ」と述べた上で、「この禁止令は、平等保護を定めた憲法に違反しており、最終的には無効になると確信している」としている。
一方、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は、「最高裁での新たな大勝利だ」と歓迎。ピート・ヘグセス国防長官もX(旧ツイッター)に「(国防総省に)もはやトランスジェンダーはいない」と投稿した。(c)AFP