ガザ紛争・トランプ暗殺未遂報道にピュリツァー賞
このニュースをシェア

【5月6日 AFP】米報道界で優れた業績に対して贈られるピュリツァー賞が5日、ニューヨークのコロンビア大学で発表され、ガザ紛争やスーダン内戦、ドナルド・トランプ米大統領の暗殺未遂事件に関する報道などが受賞した。
「ニュース速報部門」は、昨年7月13日、米ペンシルベニア州での大統領選集会中にトランプ氏が銃撃された際の「即時かつ事実を解きほぐす」報道で、ワシントン・ポスト紙が受賞した。
同じくこの事件に関連し、トランプ氏に向かって発射された弾丸を捉えた写真でニューヨーク・タイムズ紙のフォトグラファー、ダグ・ミルズ氏が「ニュース速報写真部門」で受賞した。
「国際報道部門」も同紙のデクラン・ウォルシュ記者に授与された。スーダン内戦における流血の衝突、違法な金取引、紛争の根底にある権力闘争などに関する報道が評価された。
「論説部門」では、パレスチナ自治区ガザ出身の詩人モサブ・アブ・トハ氏が表彰された。対象となったのは、同氏によるニューヨーカー誌への寄稿。選考委員会は「イスラエルとの1年半以上の紛争におけるパレスチナ人の体験について、深い取材と回顧録的視点を融合させ、ガザの物理的・感情的な壊滅状況を伝えている」と説明した。
「速報写真部門」では、AFP通信のパレスチナ人写真家らが、ガザから発信する「強烈な画像」で最終候補に選ばれ、広範な破壊と喪失の中でも失われない「ガザの人々の揺るぎない人間性を捉えた」と称賛された。
また、ピュリツァー賞最高の栄誉とされる「公益部門」は、米国人女性の中絶および生殖医療へのアクセスの悪化を報じた調査報道メディアのプロパブリカに贈られた。「厳しい中絶法がある州」で、医師による緊急治療が遅れたために妊婦たちが死亡している実態を伝えた報道が評価された。(c)AFP