【5月3日 AFP】南アフリカの裁判所は2日、当時6歳だった娘のジョシュリンちゃんを人身売買した罪などで、母親の「ケリー」ことラケル・スミス被告(35)に有罪判決を言い渡した。ジョシュリンちゃんの行方は1年以上分かっておらず、この事件は国民の怒りを買っている。

2か月にわたる裁判では、スミス被告は2024年2月にジョシュリンちゃんを売ったと複数の証人が証言した。中にはスミス被告が対価として2万ランド(約15万7000円)を受け取ったとの証言もあった。

ネイサン・エラスムス判事は、35人の証言に基づき、スミス被告および恋人の男と、共通の友人1人について、人身売買と誘拐の罪で有罪だと判断したと述べ、スミス被告がジョシュリンちゃんを「商品」として扱っていたと非難した。

量刑言い渡しはまだで、終身刑を科される可能性もある。

ジョシュリンちゃんは当初、行方不明と報じられ、スミス被告は世間の同情を集めた。ジョシュリンちゃんの印象的な緑色の瞳、満面の笑み、茶髪のツインテールを捉えた写真はメディアをにぎわせた。

事件は全国的な注目を集め、ゲイトン・マッケンジー・スポーツ相は、ジョシュリンちゃんの無事な帰還に100万ランド(約790万円)の懸賞金をかけた。

だが、スミス被告がジョシュリンちゃんをその瞳と白い肌に興味を持った伝統治療師に売ったと検察が主張したことで、事態は一変した。

法廷では、スミス被告はジョシュリンちゃんの集中的な捜索が行われている間、落ち着いていて無関心だったとの証言もあった。

法廷で明らかになった衝撃的な事実の中には、ジョシュリンちゃんの担任教師で、牧師でもある男性の証言もあった。それによると、スミス被告は2023年、ジョシュリンちゃんを売る計画を話していたという。(c)AFP